100歳まで健康で長生きしたいと思っているが、具体的にどうすればいいのか、何に注意すればいいのか、正しいやり方はあるのか、といったことがわからず、いろんな本を読み漁っている。
この本も沿いうことを知るために図書館で見つけて借りてきたものの一つだ。
目次とあらすじ
プロローグ
Ⅰ章 生活の質を高める生き方
Ⅱ章 生活の質を高める生活習慣
Ⅲ章 脳の老化を防ぐ
Ⅳ章 高齢者の現実
Ⅴ章 加齢による心身の変化
Ⅵ章 定年後の心身と生活の変化
Ⅶ章 高齢者と医療制度
Ⅷ章 高齢者の社会的側面
Ⅸ章 有限の人生を意識して生きる
健康を保って長生きするためにはどういう習慣を身につればいいかといった方法論にとどまらず、健康保険、年金、医療、介護といった福祉政策や、一人暮らしで孤独に生きる老人、収入の格差の問題といった高齢者が抱える問題全般にわたって触れられている。
また、いかに生きるかといった人生哲学についても語られていて、ただの健康ノウハウ本ではない。
感想
取り上げられているテーマが広すぎて、僕が知りたかった長生きするための具体的な健康管理についての方法はⅡ章とⅢ章がメインだったので、この二つの章を重点的に読んだ。
しかし、他にも、世界に先駆けて高齢社会を迎えた現代の日本が抱える問題について具体的な解説や対策について語られているので、興味のある人は読んでほしい。
WHOの定義では「健康とは、単に病気でないとか、身体が弱くなるということではなく、何事にも前向きな姿勢で取り組めるような肉体的、精神的及び社会的に完全に調和のとれた状態」としているという。
自分が目指しているのもまさにこれなので、心に刺さった。
生活の質を高める生き方を五つの生活習慣で考える。
「習慣が人間を創る、病気を創る」ウイリアム・オスラー(医師、医学教育の発展に貢献)
健康で長生きするためには食習慣、運動習慣、睡眠習慣、脱ストレス習慣、脳を活性化する習慣を身に着けることが大事。
食習慣
食事の摂り方の基本は各栄養素をバランスよくとることに尽きるが、血糖値を上げないために食べる順序についても意識したほうがよい。
汁物を先にとり、野菜やたんぱく質をとり、ごはんやパンのような炭水化物は最後にし、腹七分になったら途中でも残す。
運動習慣
運動をすることによって、メタボリック・シンドロームの予防し、筋肉内の抗酸化物質を増やし、脳の働きを活発化する。
さらには睡眠を改善し、ストレスを減らし、気分も改善させる。
また、がんを予防する効果もある。
睡眠習慣
睡眠不足が続くと肥満になり、糖尿病を悪化させる。
睡眠の質を保つためには、起床時間を決めて、それを守り、就寝時間も一定にする。
昼間には光を浴びることで睡眠に向かわせる作用のあるメラトニンの分泌量を増加させる。
そのために昼間、日の光を浴びて運動や散歩をすることが睡眠を改善することにつながる。
脱ストレス習慣(ストレスをためない習慣)
精神的ストレス、騒音などの物理的なストレスは主に神経系に影響し、感染などの生物学的ストレス、薬物や環境汚染などの化学的ストレスは免疫系に影響するといわれる。
リラックスする習慣、ストレスをためない、あるいは解消する習慣を持つ。
具体的には、運動をする、旅行やカラオケ、創作活動などの趣味を持つことが必要。
脳を活性化する習慣
脳、神経系は脳の機能(行動、意欲、記憶、判断、創造など)運動機能、睡眠、食欲など生活習慣五原則のすべてに関係していて、この機能が低下してダメになれば、五原則を遂行することはできない。
嚙む、歩く、指を使うことが脳を活性化させる。
計算、音読、笑う、日記、旅行の計画も脳を活性化する。
血管の老化が脳の老化につながるので、メタボリック・シンドロームや高血圧、糖尿病、脂質異常を予防する。
また、心の老化を防ぐために感情を豊かにし、喜怒哀楽の感度を上げるトレーニングをすること。
食事、運動、睡眠が健康で長生きするために重要ということはわかっていたが、脳を健康に保つことこそがすべてにおいての最重要のことであり、これら三つは脳の健康を保つためなのだということをしっかり認識した。
まとめ
- 生活の質を高める生き方を五つのっ生活習慣で考える
- 栄養のバランスと食べる順番を意識する
- 運動習慣で肥満の予防とストレス解消
- 睡眠の質を高めることで肥満を予防
- 脱ストレス習慣で万病予防
- 脳の活性化が五原則の要