団塊ジュニアおひとり様のひとり言

50代未婚。田舎の実家に高齢の両親を残し、都会で独り暮らししながら運送会社に勤務。年収300万円未満。近い将来親の介護で離職してたちまち貧困に陥るのではないか、あるいはもっと先には誰にも看取られず寂しい孤独死が待っているのではないかと常に不安を抱いている団塊ジュニア世代。

「バタンキュー」という言葉が若い同僚に通じなかった話。

僕は昭和46年(1971)生まれ、団塊ジュニア世代、お一人様。

 

愛知県の片隅で細々と生きています。

名古屋城天守



僕は大手コンビニエンスストアの店舗に直接荷物を納品するトラックドライバーを10年以上続けています。

 

夜中の暗い時間に荷物を納品するので桜が咲いたとか、新緑や紅葉といった視覚で季節感を感じにくいのですが、運んでいる商品で季節を感じることができます。

 

ビールのデザインが桜色に変わったとか、ドリンク商品がホットからコールドに切り替わったとか。

 

暖かくなってくるとコールドのドリンクが売れてくるので、ペットボトル飲料の荷物が激増します。

 

また、この時期はあちらこちらで春まつりが開催されるのでその近くにある店舗だけ荷物がとびぬけて多くなったりします。

 

僕が担当している店舗にもそういう店があって、春まつりの期間中だけ荷物の量が3~4倍の量に増えます。

 

給料が荷物の分だけ増えるのならやる気も出るのですが、荷物が多かろうが少なかろうが、走行距離が長かろうが短かろうが一切変わらない、共産主義国家のような変なところが平等なわが会社です。

 

精神的にも肉体的にもクタクタになるので、夜中の2時くらいに家に帰るとシャワーを浴びて、いつもなら酒を飲みながら録画したバラエティー番組を2時間ほど見てから床に就くのだが、帰宅して1時間以内に寝るという生活が数日続きました。

 

そんな愚痴のような話を、うちの会社では最年少のまだ30代前半の同僚に話して、「ここ何日か家に帰ったらバタンキューやわ。」と言って嘆いたら、「ばた・・なんですか?」と聞き返されてしまった。

 

この若い同僚はバタンキューという言葉を聞いたことがないということでした。

 

うちの会社は平均年齢が高く、ドライバーで彼の同世代は他にいないので、彼が無知なのか、同世代はみんな知らないのかはわかりませんが、やはり死語なのでしょうか?

 

僕ら団塊ジュニア世代より上の世代ならバタンキューという言葉を知らない人はいないと思うのですが、30代より下の世代はもう知らないのかな?

 

僕はたまに自分の事を自虐的に「ナウいヤング」と言ってみたりするのですが、同世代より上の同僚にはウケます。

 

これは、同世代より上の人なら「ナウい」とか「ヤング」という言葉は知っているけど、すでに死語であることを認識しているから、古いな~ということでウケるのです。

 

だからこれらの言葉を知らないであろう若い世代の前では使いませんが、バタンキューは全世代に伝わる普遍的な言葉だと思っていました。

 

ちなみにバタンキューについて調べてみると・・。

 

「バタンキュー」という言葉は、とても疲れた時に「バタン」と倒れこみ、「キュー」という苦しみの音を出す様子を表現した言葉です。具体的には、疲れて寝床に入るとすぐに寝てしまう、または、バタンと倒れて失神してしまうという意味合いがあります。

 

若い同僚に通じなかったときにもしかして使い方を間違えたのか?と一瞬思ったのですが、僕の使い方は間違ってはいないようです。

 

この言葉は、戦後間もないころから使われてきた古い言葉で、その由来(語源)には複数の説があります。一つには、倒れこむ音が「バタン」、倒れた時に圧迫や苦しさの声が「キュー」となったという説があります。また、「バタン」と倒れこむ音、「キュー」は、風船の空気が抜ける音だという説もあります。

さらに、関西のギャグが語源となっているという説もあります。関西で人気の漫才師「花菱アチャコ横山エンタツ」が考案したギャグで広まったと言われています。

 

やはり、結構古い言葉で、僕らより下の世代は使っていないらしい。

 

ナウい、ヤング、ニクい、トレンディーといった言葉はもう死語だと知っていましたが、バタンキューもリストに加えなくてはいけません。

 

僕がまだ小学生のころ、父がよく、「あっと驚くタメゴロ~」とか「ドロンします」なんていう言葉を使っていて、古いな~と思っていましたが、僕もついにそうなってしまったか・・・。

 

ナウいヤングの僕が中高生のころを思い返してみるに、今の若者たちが多用している「マジ」とか「ヤバい」は中高生のころはあまり使っていなかったような気がします。

 

「ヤバい」は部活の試合でピンチの時のような状況のときには使っていましたが、今の若い子たちが使っているように誉め言葉とかいい意味で使うことはなかったです(僕の周りだけかもしれないが、ヤバいとあぶねぇーを合わせて「ヤブねぇ~」という言葉が流行っていた)。

 

「マジ」という言葉も江戸時代くらいから存在しているらしいですが、中高生のころに使っていた記憶がなくて、僕の周りでよく使うようになったのは、大人になってからのような気がします。

 

僕らが中高生だった1980年代には「朝シャン」とか「オバタリアン」とか「デューダ」するなんて言葉がよくつかわれていました。

 

日本が元気なあの時代には流行語が次々に生まれていて、当時若かった僕らもよく使っていました。

 

朝起きてからシャワーを浴びるという習慣は今ではすっかり定着してるから、朝シャンなんて言葉は今でも使っている人いるんじゃないのかな?使ってない?

 

でも、さすがに転職することをデューダするなんて今では誰も言わないし、強烈なおばちゃんをオバタリアンと呼ぶ人もいないだろうけど。

 

バタンキューが若者に通じなかったことから、僕らが若いころに使っていた言葉をいろいろ思い出していたら、二度と戻れないあの当時の事を思い出して、ちょっと切ない気持ちになりました。